RE社バスでオビドスより1時間と少し、リスボンに到着した。どうもカンポグランデという駅のようだ。近代的なビル、高速道路、広い道路にたくさんの車・・・都会だ。日本では都会が好きなのだが(というか地元東京を愛しているのです)、あまり海外の都会が好きでない私は早速しょんぼり。Mくんからの「もっとナザレにいたらいいのに・・・」という何とも嬉しい言葉をふりきって、後ろ髪ひかれつつ無理やり来たリスボンがいまいちだとは。。。いや、旧市街に行けば全然印象が違うかもしれぬと、とりあえず宿をとっている旧市街(バイシャ地区)へ向かうことに。

バックパックを背負っての地下鉄は危険という事前情報を信じ(後述しますがそんなことは無いと思います)タクシー乗り場を聞くべく、その辺のお兄さんを捕まえて「バイシャに行きたいのです。タクシー乗り場はどこですか」と聞くと、「地下鉄で行った方が安いよ。地下鉄はここをこー行ってあー行けば乗れるよ」と地下鉄乗り場を教えてくれてしまった。リスボンの治安に対し過剰におびえていた私はどうしてもタクシーに乗らねばならぬと思いこみ、自力でタクシー乗り場へ移動(タクシーの乗り場は地下鉄の駅の手前にありました)。途中、地下鉄の駅を教えてくれたお兄さんとすれ違い、「地下鉄乗らないの?あっちだけど・・・」と言われたので、「乗り方が難しいし、荷物が重くて大変だから・・・えへ」と誤魔化したのだった。

タクシーで走る街並みも都会・・・急速に萎える気持ち。ロシオ広場に到着、旧市街は近代的な町並みよりは良いけど、何か規模がでかい。ううう・・・後悔の嵐。

まあ後悔していても仕方ないので宿へ。このポルトガル旅行で一番高価な宿なのです。というのもリスボンの治安に過剰におびえていた私は中心地も中心地、銀座でいえばみゆき通り、渋谷で言えば109、横浜で言えばランドマークのような、とにかく観光地ど真ん中且つ治安の悪くない場所(109は治安が良いとは言えませんが)を選んだため、1泊45€(6000円強)もする宿となってしまったのです。この宿については後述しますが、まあひどいもんでした。本当に狭い、暑い、風呂・トイレが汚い、エアコンがない、扇風機が壊れている・・・などなど。値段と部屋が見合ってません。これもあってリスボンの印象がますます悪くなってしまったのかも。部屋を見てかなりテンションが下がってしまったけれど、長時間あの部屋にいるのはもっとしょうがないと早速観光に繰り出します。とりあえず近くにあるサンタジュスタのエレベーターにでも昇ろうとてくてく歩きます。歩きながらもやっぱり街並みが好きになくて、どんどんテンションが落ちていく。道を聞くのも人が多すぎて聞きにくいし、勇気をだして聞いても「私もツーリストだから」という答えがかえってきたりして、今までの町とは違うなあと何だかますますリスボンの印象が悪くなっていく。
どんどん暗くなっていくし、雰囲気も微妙になってきたので(後から分かったけれど間違ってバイロアルトというひとりで夜歩かない方が良いという地域をめちゃめちゃ歩きまくっていた)いたしかたなく一人の女性に声をかける。彼女はフェルナンド?と言い、英語がほとんど分からないようだった(イエス、ノーは分かる)。指さし会話調を駆使してサンタジュスタのエレベーターに行きたい旨伝えると、「そこは遠いわ!」と言ってしばし無言。たぶん遠いから説明できないのだろう。他の人にあたるか、と思っていた矢先に「一緒に行きましょう!」とありがたい申し出。そこから20分以上歩いただろうか。彼女は途中途中にあるリスボンの名所や駅を教えながら歩いてくれた。彼女がいた地点からだいぶ離れてしまったので「随分離れてしまったけれどあなたは大丈夫ですか?」と聞くと、「ノープロブレムよ」とにこにこ。「あなたはムイントシンパティコ(とても親切)ですね」と言ったら、とっても喜んでくれた。無事サンタジュスタエレベーターに着くと、最後にハグ&キスをして別れた。リスボンを嫌いになりかけていた私にとって彼女と出会えたことはすごくラッキーだった。リスボンだって素敵な街ではないか。楽しまなくちゃ。

ちなみにサンタジュスタノエレベーターはホテルから数百メートルの距離だった。こんな至近距離を移動するのに迷うとは・・・。近場をうろうろしているうちに夜もふけてきたので、とりあえずまだ食べていない料理でどうしても食べたかった魚介のリゾットをここで食べることにする。じつはナザレで食べようと思っていたのだが思いがけずMくんとディナーを共にすることになったため食べることができなかったのだ。

ロシオ広場とフィゲイラ広場に面しているいかにも観光客を相手にしていそうなお店に適当に入る。メイアドース(半分)でセンコアントロ(コリアンダー抜き)が出来るというのでお願いした。確か13.5ユーロだった。ムール貝やエビが大量に入っていてなかなか豪華である。が、カニカマがもっと大量に入っていてちょっと邪魔だった。味はまあまあかな。もう少しサラサラしている方が私は好きだなー。半分の量なのにかなり多くて食べきれず残してしまった。こういう時に一人旅は不便だなあと思う。

夜も遅いので宿に帰って就寝。

明日はリスボン二日目、実質最終日となる。帰りたくないなあ。



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