RE社のバスにてポルトからナザレへ移動する。

バスの時刻表はRE社のサイトから出力済だったが、念の為ボリャオン市場に行くついでにツーリストインフォに寄り現地最新版を手に入れていた。

びびりの綿素材は出発30分も前にバスターミナルに到着し、窓口で切符を購入し出発を待つことに。途中でお腹が空くかもしれないのでターミナル内の小さな売店でエッグタルトを購入する。

今まで書いていなかったけどエッグタルトにすっかりはまってしまった綿素材はエッグタルトを見つけるたびに、というのは大げさだけど食べられる範囲で購入して食べていた。エッグタルトは本当にあちこちで売っているので、本当に見つけるたびに食べていたらこの一週間で激太り必至である。実はこのエッグタルトが後々大変なことになるのだが、それについては追々書きたいと思う。

さてバスターミナルであるが、倉庫のようであり待合室の居心地も決して良いものではない。ここで時間を潰そうとするのはお勧めしない。

ほぼ定刻通りにバスが到着し乗り込む・・・と書くとスムースに行ったようだが、実は結構乗り場がよく分からなくてちょっと不安を抱えていた。ある人に聞くと1番だ、1番に行って聞くと4番だ、4番に行って聞くと5番だ・・・のような感じでどれが本当なのか良く分からないのだ。ポルトガルは本当に親切な人が多いのだが、これからの移動も含めバス会社の人の一部はそうでもない気がした。

そんな不安を抱えてバスに乗り込むとバスはほぼ満員。本当は運転手さんの近くに座って「ナザレに行きたいの。ナザレについたら教えてね」と末っ子丸出しの甘えんぼうを演じ、確実に移動できる方法をとるつもりだったのだが、席が全く空いておらず仕方なく後ろの方に適当に腰掛ける。

チケットを見せて乗ったので間違いはないと思うが不安である。しかもチケットにはポルト→ナザレと書かれているのだが、その都市名の間に謎の一文が書かれているのである。直通だと思っていたが乗換が必要なのだろうか。自力で調べようと地球の歩き方や指差し会話帳を開いてチケットとにらめっこしてみたが、その単語は見つからない。

運転手さんに確認したいところだが、後ろから二番目の席から運転手さんに話しかけに行くのは現実的ではないので、他の誰に確認するのがベストか思案にくれる。周りにいるのはやたらに露出の多く発車直後からガン寝のおばさん、ちょっとかっこいいお兄さん、おじさん二人組、かっこいいけど怖そうな東洋人。

ここで候補からはずれるのは真っ先に東洋人である。外国人に外国人が道をたずねるというのは効果がうすいと思われる。他の人たちもポルトガル人か分からないが(白人だとどこの国の人か見分けがつかないので)とりあえず東洋人ははずしておくのが賢い選択だろう。しかも日本人ならいざ知らず、風貌からして違うと思われる。しかも何人だか知らんが、英語の本読んでるから絶対に日本人じゃない。そのうえかっこいいだなんて怖くて話しかけられるはずもない。

次に寝ているおばさんは候補からはずさせて頂く。寝ているのを起こしてまで聞くのは気まずいからだ。しかもこのおばさん、この狭く混雑した車内で思いっきりリクライニングシートを倒して寝ている。後ろのかっこいい東洋人が困っているではないか。

次にちょっとかっこいいお兄さんも候補から外す。理由は席が離れていることと(通路挟んで隣なのでちょっと話しかけにくい)彼女らしき人が隣にいたこと、そしてかっこいい人と話すのは緊張してしまうからである。

で、最適と思われるおじさん二人組に「私はナザレに行きたいのですが・・・このバスはナザレに行くのでしょうか?」とこそこそ聞いたところ、大きな声で「行くよ!」と答えてくれた。

そこからなぜかちょっとかっこいいお兄さんも加わり(仲間ではないと思うが)
自分たちもナザレに行くこと、コインブラで乗り換えが必要になること、等を教えてくれた。

ほどなくしてコインブラに到着し、一旦バスを降りることになる。二人組のおじさんは本当にいい人でコインブラのついたときに「乗換だよ」と教えてくれたうえ、コインブラのバスターミナルで「ナザレ行きのバスは一時間後に出発だ、出発の時には声をかけてあげるから心配しないで」というありがたい申し出をしてくれた。次のバスまで約一時間あり、せっかくなのでコインブラをぶらぶらすることにした。

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